1.AIの活用
皆さん既にお使いかもしれませんが、今日では『ChatGPT』という言葉を耳にしない日は無いほどです。ChatGPTを筆頭に、AIは今後しばらくは発展し続けるものと思われます。
〇 案件受託
AIを用いた受託開発は業界全体として声高に叫ばれるテーマであるものの、実際のソフトウェア受託においては「AIを名乗れば案件が取れる」「とりあえず “Ultralytics YOLO11” を動かして納品しておけばOK」という状況であります。AIを前面に押し出した商材を世間に出すには、時期尚早であると思います。部分的に組み込むことはするかもしませんが、私たちはAIを中心テーマとした受託開発はしません。
〇 利活用
最新技術の利活用という意味では、私たちは既に
・GitHub Copilot
・Jetbrains Resharper
等のコーディング補助ツールを業界でも先駆けて全社的に試験導入しています。
競合他社にあっても未だAI等の活用は中途であると考えられますが、私たちは2024年を目途にコーディング工程の全てにおいてChatGPT等の生成AIの全面導入を達成し、業務効率を50%以上改善します。
〇 AIそのものの開発
AIそのものの開発は極めて数学的なアプローチ(特にDeepLearningのモデル設計は「漸化式」と「行列計算」の組合せそのものであります)を必要とするところであり、国策として経済産業省等から多額の資金が投じられるなど極めて競争及び人材の奪い合いが激化している分野であります。
経営資源に乏しい私たちが参入すべきフィールドでは決してありません。どちらかと言えばAI関連で働く人々に対して提供すべきITソリューションを考案すべきと考えます。私たちが金鉱を掘るのではなく、ツルハシやズボンといったツールを開発すべきです。ラピダス等の半導体産業に対しても当面は同様の姿勢であります。
2.技術力の向上
一過性のビッグウェーブに乗ることも重要ですが、そうした時代の流れに乗るためには地力が極めて重要であります。
私たちはこれまで大型案件のソフトウェア受託を中心に発展してきましたが、ソフトウェア業は極めて競争が激化しており、札幌市においても新規創業するソフトウェア開発会社が増加しています(この情報も既に2年分くらいは古いのですが)。おそらく全国的にソフトウェア受託会社が非常に増加しているものと思われます。
いまの私たちがやるべきことは、どちらかと言えばソフトウェアの開発基盤であったり、AIデータセンタ等の基盤となり得る情報通信インフラと電力を中心にポートフォリオを強化することであると考えています。こうした技術の蓄積を以て最終的な利活用へ向かえば良いのであって、販売会社を使うようなビジネスはまだ早いと考えます。
そもそも本当に良い商品で、生活に欠かせない商品なのであれば自分たちで売れば良いのであって、販売会社など必要ないのであります。水道を引くときに代理店と契約するんですか?と言われれば普通はしないと思います。そうした生活に真に必要なサービスを展開するための地盤を固めるべきときであって、チャンスに飛びつくべきタイミングとして今(たった今という意味)は時期尚早であると考えます。
3.組織化
インフラをやるという事は、公益企業の性質も持つという事です。簡単に倒産しては困るのであります。2024年から数年かけてチームの組織化を目指します。
これは必ずしも社員の雇用に限らず、志を共に出来るならば資本関係があろうと無かろうと関係ないと考えております。仮に誰かが欠けても成り立つビジネスモデルを確立する事が必要であると考えます。また、組織面でも単なる上位下達を目指すのではなく、自ら考える組織と土壌を目指します。